元、赤いスペード・黒のハート
※政治の話題は現在扱っておりません。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マスコミへの敗北宣言
おしらせ これから、政治についての話題は更新しません。

ランキングにも参加してます


第13話 理で救う、理で助ける
第12話 無用斎 の続き

なぜ、こうなってしまった

なぜ、ここまで過ちを重ねた、無用斎

平次郎は、考える、
同じ盗賊に全てを奪われた者

己も、力のみを求めていたら…


銭形平次、ビギンズ


第13話 理で救う、理で助ける


――――理助、
  刀はな、
   抜くより、
    収める方が


無用斎・理助は、元一番弟子、

老師、理救は、無用斎と話がしたかっただけ

二人で、話をしたかっただけ

「ああ、あああ」

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

奔った、無用斎は、
平次郎を突き飛ばし
この場で
唯一帯刀している立会人の居る場所へ

「あああああああああああああああああ、ああああああああああああああああああ」
その腰にさす、刀を奪い

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
刀身を、振り上げ

目を、見開き、
空を、見上げる

辺りが静かになる、
先ほどまで、叫んでいた無用斎

洗練された、動作、綺麗で

何度も、何度も、繰り返した
鍛錬した、 動作は、

とても、 自然で

、しずかに
すっと、突っ立って
刀を、納めた


己の腹に


庭に、血が、色を塗る

「、、無用斎!!」

瞬間、一呼吸
おいて、事態をのみこめた
平次郎は叫び、駆け寄ろうとする

「無用、むよおお、ああああ」片手を挙げて
平次郎を制する、
「無用、むよう、無用斎無用斎、
情は無用斎、なさけは無用斎ぃいいいいい
あああああああああ、師匠ぅぅうう、ししょおおおおおおお」

血を吐き、倒れ、泣き叫ぶ、
泣き叫ぶ、
誰も、止められない

刀を、腹に収めるまで
誰も止められなかった、

誰も
あんなに
綺麗な、動きを
とめられなかった

「ししょうううう、ししょおおおおお、
すまねえええ、すまねええええええええ」


平次郎は考える
“この男を救うことはできないのか”

この男は、自分と同じ
家族を奪われて、変わってしまった
いつから、掛け違えたかはわからないが

おそらく、この出血、命は助からない
だが、救いたい

力を求めた、結果の、破滅
己も、そうならなかった、保証はない
平次郎は、泣く、ただ、自然と溢れた

近寄ることも、できず、ただ見ているだけなのか?

「当理流、、第一ヶ条ぉおお」
鹿之助が、声を出す、
震えの混じる、声

鹿之助も、この元兄弟子を助けようと思った
口に出たのは、当理流、道場訓
自然と、出た

「どうした、、忘れたか!
当理流、第一ヶ条!」
鹿之助は、泣いていた

この、師の敵
師の愛情に気づけなかった
哀れな、兄弟子

涙を袖でぬぐい、号令する

「第一ヶ条!」
鹿之助の号令にあわせ
平次郎は、
「第、一ヶ条!」
続いた

「門弟は、」
「門弟はぁ!」
鹿之助と平次郎の
涙交じりの
声に

「苦しむ人を」
「「「苦しむ人を!!」」」
門弟も、続いた

「救うこと」
「「「救うことォ!!」」」
皆は、この師の敵
元、兄弟子の悲しい姿に
泣いた、悲しいすれ違いに

「す、くう、こと」
弱弱しい声、だが
はっきりと、無用斎、
元一番弟子、理助の声が後を追う

「第二ヶ条!」
「「「第二ヶ条!」」」
「だ、い、にかじょ、う」

さっきまで

「門弟は!」
「「「門弟は!!」」」
「もん、て、いは」

涙と苦痛に染まっていた
無用斎の表情は

「苦しいときこそ、助け合え」
「「「苦しい時こそ!助け合え!」」」
「くるし、い、ときこそ、、たすけ、あえ」

泣き、笑いの混じる
門弟、理助の顔になっていた

「ああ、ありがとう、鹿之助、平次郎」
みんな、

気づけなかった、
暖かい、力
「きを、つけろ、むよう党、残とうが、」
「わかっています、、理助兄さん、」
平次郎は、今、兄弟子として
無用斎を受け入れる

「頭りょうをねらっていた、、やつがいた
きをつけろ、、いし破りの陣、」
理で助ける

死の間際、門弟たちに助言する


首が切られた家族、
全てを、飲み込む火事
心に深く、傷を負った
少年は、名を忘れる

   そうか、名を忘れたか
 ならば、わしの名を半分やろう

「あああ、ししょうに、はやく…」

  半分じゃ、
   どうじゃ
    今日からは…

「、あや、まりたい」

 理助、ここはもう、
  お前の家も同然だ

「し、しょう」
「…」
理助、無用斎は、ここで、人生を終える


「眠ったか?」
「やすらかな、顔です」
鹿之助と、平次郎

助けられただろうか?
鹿之助の口から、とっさに出た
当理流、道場訓
助けられたとしたら
「師匠の、教えだ」

師匠の、理が、
兄弟子を、救った

老師、理救と、兄弟子、理助
悲しい、すれ違いの話は、これで終わる

この場に居た、武芸者たちは
国へ帰り、今日のことを伝えた

当理流に、若き達人が一人
石天斎 平次郎
当理流に、若き心の名人あり
名は、鹿之助

豊後に、二人の若獅子あり

平次郎、未だ、銭投げの習得に至らず
寛政元年(1789年)4月、
関八州(関東地方)を荒らしまわっていた大盗賊を
従兄弟と共に、捕った日

銭投げの開眼に至る

それまで、平次郎は、
諸国に広まった石天斎の噂により
数々の武芸者、盗賊と、戦うことになるが
それは、また別のお話


終劇


あとがきという名の、言い訳

銭形平次、ビギンズ、目次

マスコミへの敗北宣言
おしらせ これから、政治についての話題は更新しません。

ランキングにも参加してます


テーマ:伝えたいこと - ジャンル:ブログ

コメント
この記事へのコメント
やはり、これは、文字による劇画ですね。作中の「ああああああああああああああ」「ううううううううううううう」の繰り返し挿入が、効を奏している様です。それは一見、ロートル世代には、奇異な印象ですが、これこそが文字空間に、文字説明を要しない感情の切迫感・響き・慟哭をストレートに引き出しています。敢えて、骨格だけを提示した文字空間は、普段の赤スペさんの諸々の考え・思いを見ませて貰っている事で、殺ぎ取られた・省略された説明文を要しなくても、近付ける内容です。ある意味では、不要な装飾でしょう。平次郎を通して、短発に現れる一途さ・心・優しさ・理等が、かえってグサリ・グサリと伝わって来ます。短い文塊が、劇画の一こま一こまに相当して、文字による劇画を見る気分に誘っていると考えられます。読後感としては、興味深い鑑賞物でした。
2008/09/02(火) 23:53:01 | URL | アガタ・リョウ #-[ 編集]
ありがとうございます
>文字による劇画ですね。

おおお、劇画だなんて、、巨匠のたくさんいる世界にこんにちわじゃないですか、、私はまだまだです、、

>作中の「ああああああああああああああ」「ううううううううううううう」の繰り返し挿入が、効を奏している様です。

 さすが、気づかれましたですね。。スピード感とかを現すための“うめき”とその後の余白とか、ですね。
ストレートに感情を書けること、読んでる方に、任せることができることは長所なのですが、短所でもあったりです。。

 携帯小説とやらと、にたような現象なのですが、ネット上での小説などは、本のように、ページをめくらないので、目線の移動はできるだけ、負担の無いようになってきてるのですが、、心境を文章で伝えるとなると、書き手の力量で、テンポが遅くなってしまったり、と。。自信なかったのです。。


>それは一見、ロートル世代には、奇異な印象ですが、これこそが文字空間に、文字説明を要しない感情の切迫感・響き・慟哭を>ストレートに引き出しています。敢えて、骨格だけを提示した文字空間は、普段の赤スペさんの諸々の考え・思いを見ませて
>貰っている事で、殺ぎ取られた・省略された説明文を要しなくても、近付ける内容です。ある意味では、不要な装飾でしょう。平>次郎を通して、短発に現れる一途さ・心・優しさ・理等が、かえってグサリ・グサリと伝わって来ます。

 武蔵さんのときの目標は、伝わっている内容だけで、どれだけの可能性を引き出せるのか。
今回は、まったく架空のヒーローの若い頃、ということなので、ヒーローの切り札の習得、ヒーローの優しさの裏にあるものはなんなのか?を補完する、というのが目的でした。
その平次郎の対比として、同門で同境遇、同じ秘伝を学んだ者同士の対決を書くのがいいかなと。

>短い文塊が、劇画の一こま一こまに相当して、文字による劇画を見る気分に誘っていると考えられます。

 できるだけ、テンポよく、すぐに読めてなおかつ、ある程度の話は進んでいる、という風に努力しました。そして、続く前に、一度は場面や話の転機を入れておく、とか、連載ならではの工夫を(小手先の)。。
 
>読後感としては、興味深い鑑賞物でした。

変な思いつきではじめましたが、読んでいただいてうれしく思います。しかも、コメントも頂いて。ありがとうございました。
2008/09/03(水) 00:30:44 | URL | 管理人です #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://yukainareveres.blog21.fc2.com/tb.php/532-bd1864cb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
Watch the latest videos on YouTube.com
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。