元、赤いスペード・黒のハート
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第12話 無用斎
第11話 師の敵の続き

無用斎は、恐れに支配される

それも当然、今まで無慈悲に使ってきた技

その威力をもっとも知るもの

力は、力を恐れる


銭形平次、ビギンズ


第12話 無用斎



驚き、恐れ、疑い、惑い

怖い怖い怖い怖い怖い
全てが

折られる、潰される、
砕かれる
割られる、穿たれる、
裂かれる
、、殺される
次の瞬間に起こりうる
全てが、怖い
「うああああああああああああああああ」

石を拾い上げた平次郎
「うああああうあああああああああ」
平次郎の後ろには
当理流、門弟たち
逃げられない、どう考えても

「死ぬ死ぬうううう、うあああ」
「…」

石の重みを忘れるな

てにもつ重みは、命の重さよ

―――平次郎や
 刀はな、
  抜くより、
   収める方が

「…、できない」
石を、落とす
師の教え、収める事の難しさ

目の前に、憎き、師匠の敵
師匠を殺し、首を切った
憎き敵、

だが、どうだ、目の前に居るのは
「うああああああああああ」
ただ、
自身の使ってきた技におびえる
童のごとく、震え泣き叫ぶしかできない男ではないか

「勝負あり、じゃ」
殿が告げる
「見事、心で力に打ち勝った
見事なり」

「ありがとうございます」
「平次郎、おぬし、我が娘の婿にならぬか?」
「…、いえ、私はただの町人の身
勿体のうございます」

殿は知っている、
この勝負が始まる前に
殿に耳打ちをした者が居る
―――今この場に居る平次郎は

「身分なんぞ、どうでもよいのだがな」
 あの、火付け盗賊改めの、縁者
町人なわけがない、
叔父は出世し京都奉行
従兄弟は、現在の火付け盗賊改め

そして
これほどの、男、惜しい

「婿にはならぬか、もったいないのう」
「申し訳ございません」

「では、号を与える
秘伝、石剣勢法は天下に届く

   石天斎
石天斎 平次郎、どうじゃ!」

「石天斎、いいじゃないか」
鹿之助は、
弟弟子の頂く名、誇らしいと思った
「…、ありがとうございます」
平次郎は、さすがに、
二度も頂く好意を断れなかった


「石天斎、若き達人をたたえよ」
あれほど、我らを苦しめた男、無用斎を
無手、ただ、腕を広げるだけで、破った男!

「「「石天斎!石天斎!!」」」
力と技と心で天下を渡り歩く武芸者たち
その尊敬は、自然と、輪になり広がった

「ありがとうございます、皆様
今から、師匠の敵に、話があります」
平次郎の言葉、
皆は、静まる

「無用斎」
端で震えていた男に声をかける
「ぅぅぅぅぁぁぁあああ」
うねるような、返事
「お前は、なぜ、」
地蔵の頭を、返してやったのだ?

平次郎は、不思議に思っていた
残忍な男が、哀れみを感じたのか?
なぜ、皆が恐れ、近づかない場所
地蔵の頭を、体に返そうと思ったのか

「く、、首を切られたら、、みんな
しんじまう、んだよお


おれのかぞくのように」


当理流門弟は、
遅れて入門した平次郎以外
皆、知っていた

「おれのかぞくは、みなきられたから
くびをきられたからしんだ、んだ」

無用斎は、家族を失った

「ひとは、、みんなくびをきられたらしぬんだよ
みんなしんじまうんだよお」

「…、誰に切られた」
「と、、、とうぞく、とうぞくうう」
盗賊に、家族を奪われた
平次郎と同じ
「お前も、盗賊に、家族を奪われたのか、、」

首のない、地蔵に哀れみを感じたのか


「理助!なんで、盗賊になったんだよ!」
鹿之助は、叫ぶ

門弟は、無用斎を尊敬していた
皆、その悲しい生い立ちを知っているから
悲しい運命に負けず、
稽古に励み、一番弟子になった、

「ちからがなけりゃあああ、生きてけないだろおお」

それも、そう考えるのも、珍しいことじゃない
親を失った、奪われた子が
同じく、奪う側にまわるということ
盗賊の被害者が、盗賊になること
珍しいことではなかった

だが、
「知っているか」

平次郎には、
「無用斎、理助」

許せなかった

「、なぜ、師匠が一人で掃除していたか」


「強ええからだろ、お」
だから、一人で、外に出られる
強いからこそ、自由がある
そう、考えた

「弟子に買出しに行かせる、
複数人で、だ」
皆が知っている

「では、なぜ、掃除も、」
複数人にやらせないのか?

未熟でも、何人かで、固まっていれば
盗賊の被害にはあわない、はずだ

「わからねえかい?」
平次郎の問いに、答えられない

「お前さんと、二人で、

話がしたかったからだよ」

元一番弟子、無用斎・理助
師匠にお小言をされてる姿を
他の門弟に見せたくない

老師、理救は、無用斎と話がしたかっただけ

ただ、それだけ

「ああ、あああ」


「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

奔った、無用斎は、
平次郎を突き飛ばし
立会人の居る場所へ
「あああああああああああああああああ、ああああああああああああああああああ」
その腰にさす、刀を奪い
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
刀身を、振り上げ
目を、見開き、空を見上げる


辺りが静かになる、
先ほどまで、叫んでいた無用斎
静かに、自然に
すっと、突っ立って
刀を、納めた


己の腹に



平次郎、18歳、未だ、銭投げの習得に至らず


第13話 理で救う、理で助ける へ続く

銭形平次、ビギンズ、目次

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